Trouble

このページを監修した先生

ルサンククリニック 長谷川 佳子先生

2012年北里大学医学部を卒業後、横浜市立大学臨床研修医を経て同大学形成外科に入局。神奈川県内の市中病院にて臨床経験を積んだあと、2020年にルサンククリニック診療部長、翌2021年に院長に就任。形成外科医としての幅広い経験を生かし、患者さん一人ひとりの悩みに合わせてオーダーメイドの治療を実践する。

日常生活における様々な
肌トラブル

しみ

しみは、皮膚でつくられた“メラニン”という色素が過剰に蓄積することで、皮膚の色が部分的に濃くなったものです。
紫外線を浴びると、肌の奥深くの基底層にあるメラノサイトという細胞で、メラニンがつくられます。通常、このメラニンは皮膚のターンオーバーによって表皮に押し出されて最終的に肌の外側に排出されていきます。しかし、紫外線を浴びすぎたり、皮膚のターンオーバーが滞ったりすると、メラニンが過剰に蓄積して肌に残ってしまい、しみとなります。
しみにはいくつかの種類があり、もっとも多いのは紫外線の影響による日光黒子や老人性色素斑です。また、30代くらいから両頬に現れるしみを肝斑といい、紫外線やホルモンバランスの乱れによって生じるといわれています。そのほか、肌に炎症が起こることでメラニンが過剰につくられる炎症後色素沈着、遺伝的な要因による雀卵斑(そばかす)があります。

予防とケア方法

しみを防ぐためには、メラニンの過剰な産生と蓄積を抑える必要があります。
そのためにはまず紫外線対策をしっかり行うことが大切です。外出時には日傘を使ったり、つばの広い帽子や長袖・長ズボンを着用したりしましょう。サンスクリーン剤(日焼け止め)をこまめに塗ることも大切です。少しの時間の外出や曇りの日にも紫外線を防ぐようにしましょう。
また、皮膚のターンオーバーを正常化するために、バランスのよい食事、十分な睡眠、適度な運動を心がけることも大切です。喫煙は、メラニン発生を抑制するビタミンCを破壊するため、しみを防ぐためには控えるようにしましょう。
しみに対する内服薬には、ビタミンCやビタミンE、トラネキサム酸などがあります。

毛穴の詰まり

毛穴が詰まる原因は、皮脂や汚れの蓄積と皮膚のターンオーバーの乱れです。皮膚はターンオーバーをして老廃物を排泄していますが、皮脂や汚れが多く蓄積するとターンオーバーの力だけでは排泄しきれなくなってしまいます。そのうえ、ターンオーバが乱れた状態だと余計に老廃物が蓄積していってしまい、毛穴の詰まりとなります。
毛穴が詰まると角栓が生じます。角栓は白いですが、皮脂の酸化や産毛などの影響で黒ずんで見えることもあります。

予防とケア方法

毛穴詰まりの予防のためには、皮膚のターンオーバーを正常化することが大切です。そのために、洗顔やクレンジングをしっかりと行うようにしましょう。その際、洗いすぎたり、強く擦りすぎたりしないように注意しましょう。無理に角栓を押し出そうとしたりして肌に刺激が加わると、色素沈着などのトラブルが生じる原因になるので注意が必要です。
また、肌が乾燥すると皮膚のターンオーバーが乱れるため保湿も大切です。しかし、過度に保湿をすると、皮膚が自分の力で皮脂を分泌しようとしなくなり、かえって乾燥を招いてしまうため、適度な保湿にとどめましょう。

ルサンククリニック長谷川 佳子先生

『毛穴トラブルはなぜ起こる? 改善のためのスキンケア方法と悪化させる要因』

赤み・かゆみ

肌の赤みやかゆみは、肌の炎症とそれに伴う毛細血管拡張によって起こります。
肌は水分保持の役割を持つ天然保湿因子によって、外からの刺激から守るバリア機能を果たしています。そのため、肌が乾燥するとバリア機能が低下して、少しの刺激に過敏になったり、異物が侵入したりすることで、肌に炎症が起きて赤みやかゆみが生じます。炎症を何度も繰り返していると、肌の毛細血管が拡張したままとなり、赤みが続いてしまいます。なかには、もともと体質で毛細血管拡張が起こりやすい方もいます。

予防とケア方法

肌の乾燥や刺激による炎症は、赤みやかゆみを引き起こします。化粧水やクリームを使ってしっかりと保湿をしたり、スキンケアの際には肌に刺激を与えたりしないように注意しましょう。紫外線も肌の乾燥や炎症の原因になるため、日頃からきちんと紫外線対策をしておくことも重要です。

マスクあれ

マスク着用はいろいろな肌トラブルを引き起こします。
たとえば、マスクを長時間着けているとマスクの中が蒸れてアクネ菌が繁殖しやすい状態になり、にきびや吹出物ができやすくなります。また、マスクの摩擦で肌に刺激が加わると、肌の赤みやかゆみを引き起こします。そのほか、マスクを外したときに内部の蒸気が一気に蒸散するために肌の乾燥につながることもあります。

予防とケア方法

マスク着用によるにきびを予防するためには、肌を清潔な状態に保ちアクネ菌の繁殖を防ぐようにしましょう。マスクを定期的に外したり、汗をこまめに拭き取ったりするとよいでしょう。また、口の中にいる常在菌が肌荒れの原因になるため、口の中を清潔に保つことも大切です。摩擦による赤みを防ぐためには、マスクに触れる鼻や頬などをワセリンなどで保護しておくことも有効です。日頃から洗顔と保湿をしっかりと行い、肌を乾燥から守ることも大切です。

吹出物・にきび

にきびや吹出物は、皮脂の分泌が過剰になり、本来なら排出されるはずの皮脂が毛穴に詰まることによって生じます。皮脂がたまってできた白いブツブツが面ぽう(白にきび)です。この面ぽうにアクネ菌という雑菌が繁殖して炎症を起こすと、赤いブツブツとした赤にきびを引き起こします。さらに進展すると膿のたまった黄色にきびになります。にきびの跡が盛り上がったり凹んだりして瘢痕(はんこん)として残ってしまうこともあります。

予防とケア方法

にきびや吹出物は毛穴に皮脂が詰まることによって生じるため、化粧をしたらクレンジングをしっかりするようにしましょう。洗顔は朝と晩に1回ずつが適切です。また化粧品を選ぶ際は、ノンコメドジェニック(面ぽうができにくいことを確認するテスト済み)と記載のあるものを使用するとよいでしょう。
食生活の見直しもにきび予防のために大切です。高脂肪・高カロリー食には皮脂の分泌を高める動物性脂肪や糖類が豊富に含まれているため、にきびが気になる方は摂りすぎないようにしましょう。積極的に摂るとよいものは、肌の調子を整えるビタミン(緑黄色野菜や果物)や便通を改善させる食物繊維です。また、皮脂の分泌はホルモンによってコントロールされているため、ホルモンバランスを整えるためにも、睡眠時間の確保やストレスを溜め込まないといったことも大切です。

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