インタビュー 最終更新日:2021年8月10日

『毛穴トラブルはなぜ起こる? 改善のためのスキンケア方法と悪化させる要因』

毛穴の詰まりや開きが気になってケアをしているものの、なかなか改善せずに悩んでいる方は多いのではないでしょうか。それはもしかすると間違ったスキンケアが原因かもしれません。本記事では毛穴に起こるトラブルの原因や改善方法、悪化させる間違ったスキンケアについて解説します。

毛穴トラブルの原因は? 詰まり、開き、たるみの原因

毛穴の汚れとターンオーバーの乱れ

毛穴の開きや詰まりなどのトラブルが生じる主な原因は、“毛穴の汚れ”と“皮膚のターンオーバー(新陳代謝)の乱れ”です。毛穴の汚れは、皮脂や古くなった角質といった老廃物、落としきれなかった化粧品などによるものです。
通常、毛穴の老廃物などの汚れは皮膚のターンオーバーによって体の外に排出されていきます。しかし、汚れが過剰に蓄積してしまうと、自らのターンオーバーの力だけでは排出しきれなくなってしまいます。そのうえ何らかの原因で皮膚のターンオーバーが乱れると、さらに汚れが排出されにくくなり、毛穴が詰まってしまいます。詰まりによって毛穴の出口が押し広げられると、毛穴の開きにもつながります。さらに、毛穴が詰まった部分にアクネ菌と呼ばれる細菌が繁殖して炎症を起こすと、赤いにきびが生じます。
また、頬などによく見られるたるんだ毛穴の開きは、加齢によって物理的に皮膚が弛緩(しかん)してしまうことが主な原因です。

マスク着用による毛穴トラブル

マスクが毛穴トラブルの原因となることもあります。
1つはマスク内部の湿気による毛穴の開きです。毛穴には自ら引き締める作用があまりないため開いたままでケアをしないと、毛穴が開いた状態が続いてしまいます。
もう1つは、にきびのトラブルです。マスク内部の高温多湿の環境は、細菌にとって非常に好条件です。さらに口の中には多くの常在菌が存在していることから、必然的にマスク内部にも細菌が繁殖しやすい状況となります。そのため、マスクを長時間つけていることで、顎などに“にきび”ができやすくなります。

毛穴トラブルの改善方法

皮膚のターンオーバーを正常な状態に戻してあげる

毛穴トラブルを改善するためには、毛穴の詰まりや開きの大きな原因となる皮膚のターンオーバーを正常化することが大切です。皮膚のターンオーバーが乱れる原因はさまざまですが、主に肌の乾燥、摩擦や紫外線による刺激、加齢、ストレスなどが挙げられます。そのため、これらの要因を取り除き、皮膚のターンオーバーを正常化させることが大切です。

基本的なスキンケア――自分に合ったスキンケア商品を使い、過度な保湿は控える

日々のスキンケアでは基本的な洗顔やクレンジング、保湿をしっかりと行うようにしましょう。洗顔やクレンジング剤は自分の肌に合ったものを選びましょう。赤みやひりつきが出る場合にはご自分の肌に合っていない可能性があるので、低刺激のものに変えることをおすすめします。また、保湿は乾燥を感じない程度にとどめ、過度な保湿は控えてください。少しでも肌の乾燥を感じると保湿をしっかりとしたくなりますが、皮膚は外から過度に保湿をしてもらうと、自分の力で保湿しようとしなくなります。そうなると余計に乾燥を助長してしまい、保湿が必要な肌になってしまうという悪循環から抜け出せなくなります。
そうなった場合には、一度保湿などのスキンケアをやめる“肌断食”をすることで、皮膚本来がもつ保湿の力を改善させてあげられることもあります。

日常生活でできること――紫外線対策や生活習慣の改善

加齢による頬などのたるんだ毛穴を改善するためには、肌の老化の大きな原因となる紫外線をなるべく浴びないようにしましょう。外出の際には、日傘や帽子の着用、日焼け止め剤の使用をおすすめします。曇りの日や冬など紫外線の影響が少なそうな日にも、抜かりなく紫外線対策をするとよいでしょう。また、栄養バランスの乱れも皮膚のターンオーバーにつながるため、バランスの取れた食事を取るようにしましょう。

マスク生活でできるケア――口腔内を清潔に保つ、マスクは定期的に外して使い捨てる

マスクによって生じるにきびに対しては、細菌の影響をなるべく抑えるために口腔内(こうくうない)を清潔に保つことが大切です。また、マスクは基本的に使い捨てにして、連続使用しないようにしましょう。また、高温多湿の状況が続くと毛穴の開きやにきびの原因となるため、マスクを付けなくてもよい状態であれば外していただくことも大切です。

毛穴トラブルによい成分は?

レチノールやサリチル酸・グリコール酸などのピーリング成分

皮膚のターンオーバーのために日々のスキンケアや生活習慣を見直すことは大切ですが、それだけでは改善が難しいこともあります。その場合には薬用成分を使用していただくことも有用です。
毛穴トラブル改善に有用な成分の1つが、レチノールなどのビタミンAです。ビタミンAには皮膚のターンオーバーそのものを促進する作用があり、肌質の改善に効果的です。ただし、ビタミンAは肌への刺激も強いため、刺激の弱いもので皮膚のターンオーバーを改善したい場合には、サリチル酸やグリコール酸といったピーリング成分を用います。これらは皮膚のもっとも表面にある角質層に作用して、そこに存在する古い角質などの老廃物や、にきびの原因菌となるアクネ菌を除去してくれるはたらきがあります。男性など、普段あまりスキンケアをしない方の場合などは、皮脂や古い角質などの老廃物が多くたまっていることが毛穴トラブルの原因であることが多いので、ピーリング成分の使用だけでも十分に高い効果が得られる可能性があります。

毛穴トラブルを悪化させる要因は? スキンケアやメイクの注意点

スキンケアの注意点――角栓を押し出さない、毛穴を開いたら必ず引き締める

毛穴詰まりによる角栓が気になる場合でも、角栓を指で押し出すことはやめましょう。皮膚へ強い刺激が加わると、色素沈着を起こしてほかの肌トラブルにつながります。同様の理由で、洗顔やクレンジングの際に強い力で擦らないことも大切です。
蒸しタオルで肌を温めて毛穴開かせた後に化粧水などでスキンケアをされる方もいらっしゃいますが、そのままでは毛穴が開いたままになってしまいます。毛穴には自分で引き締める力はあまりないので、このようなスキンケアをしたら最後に冷たいタオルなどで肌を引き締めてあげることが大切です。

メイクの注意点――化粧品を毛穴に詰まらせないようにする

化粧品の中には、毛穴を目立たせなくするために粒子を非常に細かくして毛穴に入り込みやすくしているものもありますが、皮膚は排泄器官のため毛穴に異物を詰め込むことはリスクが高いと考えます。毛穴が気になるからといって、無理にファンデーションなどを詰め込むとクレンジングでも出すのが難しくなってしまうため、こうしたメイクは控えるようにしましょう。
また、毛穴の開きが気になる部分には、ワセリンなどで薄く膜を作り、その上にファンデーションなどを乗せることで、毛穴の詰まりを予防することができます。また、ファンデーションを選ぶ際には “ノンコメドジェニック”と記載があるものを選ぶのもよいでしょう。これは、にきびができにくくするために、粒子を大きくして毛穴に詰まらないように作られている製品です。

毛穴トラブルの治療

日々のケアではなかなか毛穴トラブルが改善しない場合には、皮膚科や美容皮膚科での治療を受けることも方法の1つです。毛穴トラブルの中でも、にきびで炎症が続いているものは色素沈着などを引き起こしてしまうので、なるべく早めに治療を受けるようにしましょう。病院では外用薬や内服薬などが処方されます。また、加齢に伴って現れる白いプツプツとした稗粒腫(はいりゅうしゅ)と呼ばれるものは、物理的に取り除かないと消すことができないため、病院での治療が必要となります。
こうしたトラブルではなくても、毛穴の開きや詰まりが気になる場合には、美容皮膚科でフラクショナルレーザーやダーマペンといった治療を受けることができます。これらは熱や針で毛穴の周囲の組織を破壊することで、自己の再生能力による皮膚の入れ替えを促して毛穴を目立たせなくする治療です。また、顔脱毛で毛根を縮小させることで毛穴が目立たなくなることもあります。

あまり気にしすぎないことも大事

毛穴の詰まりや開き、たるみがあるとどうしても気になってしまうと思いますが、あまり気にし過ぎないことも大切です。毛穴を目立たせなくするために、洗顔をしすぎたり、角栓を取ったりすることで、かえって毛穴トラブルを悪化させてしまうことも考えられます。あまり気にせず、基本的なスキンケアを続けることで、最終的には肌を綺麗な状態にできるでしょう。加齢のため毛穴が開きがちになってしまっている場合のケアは、たるみに対するアンチエイジングのケアが有用なこともあります。ぜひ、ご自身に合ったケアで毛穴トラブルを改善していただければと思います。

ルサンククリニック 長谷川 佳子先生

2012年北里大学医学部を卒業後、横浜市立大学臨床研修医を経て同大学形成外科に入局。神奈川県内の市中病院にて臨床経験を積んだあと、2020年にルサンククリニック診療部長、翌2021年に院長に就任。形成外科医としての幅広い経験を生かし、患者さん一人ひとりの悩みに合わせてオーダーメイドの治療を実践する。

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